Vol.8 低い位置からの撮影
作例の写真はブナの新芽です。高さにして5cmぐらいの高さです。この新芽を通称「ブナもやし」と呼んでいます。もやしと同じような大きさです。ブナの実がたくさん実り、秋に落ちると翌年の春に新芽が出ます。歩くことができないぐらい生えます。そしてその中の一本だけが大きく成長するわけです。ブナの落ち葉を持ち上げるようにして出る新芽は、低い位置からの撮影が最も適しています。ファインダーを覗きながらだと、カメラ位置が高くなり思うような写真は撮れません。三脚は使わないで、シートを敷いた上にカメラを置き、使用するカメラ専用のアングルファインダーを覗きながら写します。細かなピント合わせが必要になるので、のぞきながら写すのがいいと思います。最近のカメラにはアングルファインダーと同じ機能がついています。液晶部分が自由に動くものや、簡易的にファインダーが上からのぞけるものなどがあります。
◆ カメラ:キャノンEOS40D ◆ レンズ:EF100ミリマクロ ◆ F値:F8 ◆ シャッタースピード:1/125 ◆ ISO感度:400 ◆ WB:くもり (2012年6月3日更新) |
小川清美先生と行くスイスアルプスツアー
小川清美(おがわきよみ)プロフィール
1949年東京杉並に生まれる。ガラス工芸デザインを経て、1980年に独立。1989年からスイスアルプスの撮影を本格的に始める。2008年5月コダックフォトサロンにて「移ろう季節スイスアルプス」の個展を開く。スイスアルプスの麓に住む猫の撮影も、5年ほど前から写し始める。旅行会社主催のスイスアルプスハイキングならびに、小川清美写真教室主催の個人旅行でガイドならびに写真講師をおこなう。
著書「スイスアルプスの旅」「スイスアルプスを撮る・やさしく学ぶ写真教室」(新潮社)、「スイスアルプスハイキング案内」「ヨーロッパアルプスハイキング3冊」「四季を楽しむスイスアルプスハイキング」(山と渓谷社)、「ねこ・スイスアルプスからの便り」(コダックフォトギャラリー)がある。