Vol.10 前ボケを使う
この写真を使ってボケ味について話します。花の手前がピンク色に染まっているのは、手前にあるピンク色のコスモスの花びらをボカしたものです。このようなボケを使うのは、写すところに邪魔のものが入っていて隠す場合にも使います。写真全体が単調で光線状態がよくなく、何かアクセントがほしい場合などにも使います。ボケを表現するには望遠域のレンズを使います。200㍉~300㍉ぐらいが使いやすいです。そして使用するレンズのF値が明るいこと、たとえばF2・8やF4のものを使用します。そして撮影の時注意ですが、レンズフードを外すことです。レンズに花が着くぐらいで撮影しますので、レンズフードは邪魔になります。ピントはAFではなく手動で奥にある花に合わせるのがコツです。
◆ カメラ:キャノンEOS5DMarkII ◆ レンズ:EF70~200ミリ 中間リングEF25を使用 ◆ F値:F4 ◆ シャッタースピード:1/250 ◆ ISO感度:400 ◆ WB:くもり (2012年6月16日更新) |
小川清美先生と行くスイスアルプスツアー
小川清美(おがわきよみ)プロフィール
1949年東京杉並に生まれる。ガラス工芸デザインを経て、1980年に独立。1989年からスイスアルプスの撮影を本格的に始める。2008年5月コダックフォトサロンにて「移ろう季節スイスアルプス」の個展を開く。スイスアルプスの麓に住む猫の撮影も、5年ほど前から写し始める。旅行会社主催のスイスアルプスハイキングならびに、小川清美写真教室主催の個人旅行でガイドならびに写真講師をおこなう。
著書「スイスアルプスの旅」「スイスアルプスを撮る・やさしく学ぶ写真教室」(新潮社)、「スイスアルプスハイキング案内」「ヨーロッパアルプスハイキング3冊」「四季を楽しむスイスアルプスハイキング」(山と渓谷社)、「ねこ・スイスアルプスからの便り」(コダックフォトギャラリー)がある。